2013/12/31

2013 French Open Tennis R4 R.ガスケ vs S.ワウリンカ

 今年ももう終わり、2014シーズンが始まっている。
 
 ガスケの2013シーズンを振り返ると、全米のセミファイナル進出が目立つけれど、その布石となったのは、この対戦だったのだろうと思う。ここでふり返っておきたい。

 今シーズン、自己ランキングを更新したワウリンカと、2度目の最終戦出場を決めたガスケとの対戦。この時点でガスケがグランドスラムの3回戦を突破したのは16度目。ただし、4回戦を勝ち抜いたのは2007年、SFまで進出したウィンブルドンの一度だけ。ここ、ローランギャロスで、今度こそ4回戦を突破したいと、本人も意気込んでいたど思う。

 ワウリンカは、今年の全豪4回戦でジョコビッチとの死闘を繰り広げていた。ワウリンカの方も、これまでグランドスラム、QFの進出経験2回。

 主審はカルロス・ラモスさん。
 試合開始前から、会場は「リシャール!!」コールに沸く。

1st Set
 ガスケ先攻でスタート。
 1ゲーム目、いきなり15-40。ワウリンカにブレイクポイントを握られるも、じっくりと落ち着いてキープ。ふたりとも、美しいシングルバックハンドのウィナーを繰り出す。2ゲーム目はワウリンカがあっさりキープ。
 3ゲーム目も0-40とワウリンカが先行。とほほ。サーブ&ボレー。ワイドに振る。ワウリンカのショットがアウト。次はワウリンカがボレーを決めてアドバンテージ・ワウリンカ。ワウリンカのショットがネットでエガリテ。ガスケがボレーに出るも、パッシングでADワウリンカ。ガスケ、サービスエースでしのぐ、エガリテ。もうひとつサーボスエースでAD。ワウリンカのバックハンドでパッシング、エガリテ。バックハンドで追い込んでADガスケ。ワウリンカのフォアがアウトでガスケがキープ。2-1 
ここ2ゲームともあぶなかったけれど、そんなに危機感は漂わない。なぜだろう?ガスケも落ち着いている。ルコント氏も会場で観戦。
 4ゲーム以降は互いキープが続く。ブレイクポイントもお互いになかった。タイブレイクに突入。
 
 1st set タイブレイク。
 ガスケ先攻
 4つ目、ガスケのフォアがアウトでミニブレイク1-3
 6つ目、ガスケのバックをワウリンカのボレーがアウト。ガスケがブレイクバック3-3
 7つ目、ガスケが短いボールでワウリンカをおびきだし、ワウリンカのボールがアウト。ガスケがブレイク4-3
 8つ目、ガスケのフォアがネット。ワウリンカのブレイクバック4-4
 10こ目、ワウリンカが左右に振り、苦しいガスケ。でも最後のワウリンカのバック(これまでならフォアで打っていたような位置)がぎりぎりアウト。ラモスさん確認。ガスケのブレイク、6-4 12こ目でワウリンカのボールがネットして、ガスケのセットアップ 7-5
 ガスケがガッツポーズ。盛り上がる会場。まだ1setだけだけどね…。


2nd Set
 ワウリンカ先攻。
 1と3ゲーム目でガスケがブレイク。ワウリンカは3ゲーム終了時にトレーナーをよぶ。Medical time out、右ももに巻いていたサポーターを切り取り、うつ伏せになってマッサージしてもらう。そんな状態だったので、このセットはすんなり終わるかと思ったが、そうはいかない。
 8ゲーム目でワウリンカが1つブレイクバック。
 ガスケ、Serving for setの10ゲーム、ブレイクポイントを握られるも、しのいで2セットアップ。
観客をあおるガスケを初めて見た。



3rd Set
 ワウリンカ先攻。ガスケ、ここでは着替えない。
 5ゲーム目、40-15、ガスケにチャンスがくる。40-30 ワウリンカのサーブ、ラインズマンはアウトのコール、これをラモスさんがコレクション。次のポイント、ワウリンカのウィナーショット時に観客が大声を出す。リプレイザポイントとなる。納得のいかないワウリンカ。観客はリシャールコール。
それでも結局、ワウリンカがキープ。お互いに、ジャッジや観客にイライラする場面がある。
 7ゲーム終わり。ワウリンカがドクターをお願いしていたのに来なかったからなのか?原因ははっきりしないけれど、ラモスさんにたてつく。
 8ゲーム目、ガスケがキープしたところで、ガッツポーズ。観客もリシャールコール。そうよね、あとちょっとまできたんだもの!!4-4
 しかしながら…10ゲーム目、0-40 となり、1つ目はガスケがエースでしのぐが、ブレイクされる。4-6
 セットカウント2-1。

 ここでガスケは勝負服の赤いシャツに着替える。
 なぜ、3rd Setの前に着替えなかったんだ??


4th Set
 ワウリンカ先攻。
 6ゲーム目、30-40となるが、ガスケしのいでキープ。この辺からワウリンカが元気になってくる。
 8ゲーム目、30-40となる。珍しくガスケがワウリンカのバックハンドを回り込んでフォアでウィナーをとる。デュース。ガスケはワウリンカのバックを攻める。この8ゲームは見所たくさん。10分越えた。それでも最後はワイドサーブで外に出してボレーで決めた。ガスケキープ。盛り上がるスタンド。
 9ゲーム目もエガリテとアドバンテージを繰り返す。ガスケの絶妙なロブでポイントを決め、観客をあおるガスケ。それでもワウリンカがキープ。この辺りで決められないことも、なかったような…それを許さなかったワウリンカがすごい。
 10ゲーム目は多少ひやひやするもキープ。
 11ゲーム目、40-30とチャンスがくるけど…とれない。
 12ゲーム目、30-0にするが、追い付かれ、ワウリンカがブレイク。ガスケはどうやら脚を痛めた様子。痙攣なのか?Medical time outをとる。でも、ここで試合を終わらせることもできたような…と、再度見ると、思う。サントロ師匠も入口脇に控えていたもの。

 トレーナーは来たけれど、特に何もしない。もうひとり、(ドクターなの?)おじさんが登場して、ガスケと話をする。「もう少し続けてみようね」とか、「がんばろ!」とか言ってくれるのだろうか?よくわからなかった。ともあれ、試合続行。

5th Set
 ワウリンカ先攻
 3ゲーム終了時にガスケがトレーナーを呼び。左ももをマッサージしてもらう。この辺りから、ポイント毎にガスケへの声援が特に大きくなる。
 5ゲーム終了時にもガスケがトレーナーを呼び、左ももをマッサージしてもらう。もむと痛い箇所があったようだ。目、閉じちゃう
 6ゲーム目、ガスケのバックのかっこいいドライブボレー!!ここまで互いにキープが続く。ガスケの足は、かなりしんどそう。それでもがんばるガスケに観客は声援を送る。
 8ゲーム目、若干脚を引きずっているようにも見える。ここをキープしたところで、ガスケが観客をあおる。自らをも鼓舞するガスケ。
 9ゲーム目、このセット初めてのデュース。しかしワウリンカがキープ。
 10ゲームの前、会場は盛り上がる。ガスケも小さくガッツポーズ。ここは比較的穏やかにキープ。5-5
 11ゲーム目、0-30ガスケのポイント先行。ワウリンカがミスして15-40となる。盛り上がる会場。しかしワウリンカがボレーで決め30-40、次はガスケのフォアがロング。ワイドに振られてガスケ動けず、すんなりワウリンカがキープした。6-5。ここ、決められないことも、なかったね…。
 12ゲーム目、ショートポイントで終わらせたいガスケ。ポイント2つはあっさり取るが、30-30に持ち込まれる。じっくりラリーしてキープ。6-6

 試合はどちらかが2ゲーム放すまで行われる。これはシンドイ。

 13ゲーム目、あっさりワウリンカがキープ。お客さま、ウェーブ。
 14ゲーム目、15-15でガスケのショットがロング。15-30 ガスケのショットがあたり損ねてアウト 15-40。最後は、ガスケのバックハンドをワウリンカが回り込んでフォアストレート。ガスケは追えず。8-6ワウリンカの勝利。
 観客はリシャールコール。それでもワウリンカへの拍手もたくさんだった。

Roland Garros Men's singles Round4
Stanislas Wawrinka (SUI) def. Richard Gasquet(FRA)
6(5)-7, 4-6, 6-4, 7-5, 8-6



 いい試合だった…
 たからこそ、勝ってほしかったけど、ワウリンカは全豪の経験が生きたのだろう。
 ワウリンカは後で、「ゲームが長くなればチャンスがくると思っていた」と話していた。そのとおりだった。ストレートで決めたかった。

 ハイライト動画はこちら

 2013シーズン、この後ウィンブルドンでは3回戦、バーナード・トミックに敗れた。「うーん、今年もこんな具合なんだろうか…」と思っていたけれど、全米オープンでは、R4でソックスを投げながらもラオニッチに勝利、QFでフェレールに勝利、(ファンですら)思いがけない準決勝進出!秋にもがんばりを見せて、ロンドン最終戦に出場!すばらしいシーズンだった。(私としては、D.フェレールに全米と北京で勝ったことがとても嬉しかった)

 2014シーズンも、キレっキレのバックハンドをたくさん魅せてほしい。Allez!! Richard!!


photo by Getty


 



0 件のコメント:

コメントを投稿