2013/11/30

ピアッティさん事件をふりかえる

 
 
ピアッティさん、突然のお別れから二十日ほど経ち、ガスケの新しいコーチはセルジ・ブルゲラ氏に決まりました。来年2月から始動するようです。


 レキップの記事はこちら
 ATPの記事はこちら
 ローランギャロスで2度優勝経験のあるブルゲラ氏は、やる気満々のようなので楽しみです。

 ここでピアッティさん事件(大げさだな)を振り返っておきましょう。

 ロンドンでの最終戦、ガスケの2013シーズン最後の試合となったラウンドロビン3試合目、ジョコビッチ戦を前に、ピアッティさんがガスケのコーチを辞め、すでにロンドンを離れたことが発表された。
ジョコビッチ戦後のガスケのインタビュー。


 この時、ガスケは「決めたのは彼だ。終わりにしたいと昨日言われた。僕たちは全てうまくいっていると思っていたので、びっくりしたし、残念だ。だけど、これが人生。僕はパパもママも失ってはいない。何も問題はない。」と。本人も明確な理由を聞いていなかったのかもしれません。
Richard Gasquet splits with coach (Tennisearth.com から)

 理由がはっきりしないとなると、いろいろな噂が流れました。主に次の2つ。
  A)ロジャー・フェデラーのコーチになるのではないか?
  B)ガスケの前にコーチをしていた、イヴァン・リュビチッチとともに、M.ラオニッチのコーチに
    なるのではないか?


 A)については、ロンドンで大はしゃぎのピアッティさんが、スイステニス界の人たちと交流をしていた様子が、ツイッターやinstagramからわかっていたので、ちょうど10月にコーチ(ポール・アナコーン氏)を解任したフェデラーと接触しているのではないか?というもの。

 私は、これだったらイヤだなぁと思っていました。ピアッティさんの立場で考えて、史上最高のテニスプレーヤーと称されるフェデラーのコーチになれるとなれば、祝福すべきことでしょうけれど…、ガスケの気持を考えるといたたまれない気持ちになるのです。この場合、ピアッティさんに裏切られたことももちろん、フェデラーにも裏切られたのだということになりますから。考え過ぎか?


 B)については、一時これが濃厚だとの情報もあって、私の頭の中では、イヴァンとリシャールとの間で揺れる女心、ピア子(ピアッティさんね)劇場が繰り広げられ、かなりおもしろかったんです。

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[おことわり] ここからはもちろん妄想です。

ピア子は元彼のイヴァンから「ふたりで叶えられなかった夢を、将来性豊かなラオニッチと一緒に3人で叶えてみないか?」と誘われていた。リシャールのことがキライになった訳ではないが、リシャールとの将来に限界が見えてしまっていたピア子には、イヴァンの提案がとても魅力的に思えたのだった。


リシャール 「イヴァンと会ってたんだろ?」

ピア子   「……どうして、今、イヴァンの名前が出るのよ?」
リシャール 「……あいつのところに戻りたいんだろ?もう、いいんだ。俺とはやっていけないんだ          ろ?あいつのところに戻ればいいじゃないか。」
ピア子   「ちっ、ちがうの、ちがうのよ、リシャール…」
リシャール 「何がちがうんだよ。もういいよ。俺にはセブがいてくれるから。」
ピア子   「…そうね、あなたにはセブがいてくれるわね。」
リシャール 「出てってくれ。」

ピア子は頬をつたう涙をぬぐいながら、荷物をまとめてイヴァンのもとへと旅立つのであった。ふり返っても、淡白なリシャールは追いかけてはくれない。「そうよね、リシャール。あなたはそういう人よ。さようなら…。」


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と、こんな感じです。ばかだな。
 まぁ、この場合にしても、兄弟子のリュビさんに裏切られ、期待の若手にはかなわないという、ガスケからすればどうしようもない気持ちになります・・・。
実際のところ、ガスケはこのままずっとピアッティさんとの関係を続けていきたいという意思があったようなので、それは片思いに終わってしまいました。とても残念です。

 11月15日になって、ピアッテイさんが”Il Tennis Italiano”で明らかにした理由をおおまかに書くと、「55歳の誕生日を迎えて何かを変えなくてはいけないと思った。家族のそばにいたい。(A.セッピのチームやリュビチッチと)進行中のプロジェクトに尽力したい。」と。

Piatti Reveals His Reason For Dumping Gasquet(10sBallls.com から)

ピアッティさんのFacebookより。Il Tennis Italiano のインタビュー英語版。一部抜粋。

"My relationship with Richard was and has remained excellent , and the experience with him was beautiful . Mine was a difficult decision that I have taken for purely personal reasons . "
"I decided to talk to Richard - continues the coach from Como - after the match against Roger Federer, the day of my 55th birthday . I arrived at a point in my private and professional life where I feel I need to change something on the road that leads me both to be closer to my family and to complete even more my technical experience . "
"Following the growth of the group of Furlan , Caratti , Brandi and Mordegan , the year I’ve past with Novak Djokovic and the long walk alongside Ivan Ljubicic , up to the 3rd position in the world , I can say that the three seasons I’ve spent with Richard Gasquet were very important for me - says Piatti- and they allowed me to discover that behind the huge talent that everyone can see , there is a person of great qualities. An intelligent athlete, a sensitive and strong person, all qualities that in the past Richard had failed to bring out fully, but that make him a real champion and not just a great artist of the racket. And the relationship with him and the rest of his team , Sebastien Grosjean and the trainer of the FFT Paul Quetin was great. For me to follow Richard so closely during his matches has been incredible. Standing at his side, at that level and intensity, gave me a lot in emotional terms . "
"Today - concludes Piatti - I have many ongoing projects with my team (which includes Massimo Sartori coach of Andreas Seppi, the physical trainer Dalibor Sirola , the expert in videaonalisis Danilo Pizzorno and Ivan Ljubicic ) such as consulting with tennis schools and competitive teams of some clubs and summer’s clinics in Elba Island. Other projects are about to begin on an international level too and I’m very excited about this new phase of my life. I felt I had to take an important step towards a new structure of my way to work and I chose what I thought was the right moment to do it. Of course I’m sorry about stopping working with Richard but on the other hand I’m also very confident for his career because I left him number 9 at the best of his condition but with a margin to still grow in order to fulfill his dreams "


 ピアッティさん、とにかく…あと1つ、今シーズン最後の試合だけは見届けてほしかったなぁ。
 ガスケをTop10に戻してくださって、本当にありがとうございました。

 この後で、フィジオのポールさん(Paul Quetin)と、親戚のお兄ちゃんだと思っていた、ラガディールのニコラ・ランペリンさん(Nicolas Lamperin)も、ガスケのもとを離れることがわかりました。

2013年ローランギャロス。ポールさんと。

2009年、CASでの審問。ニコラさんがいてくれた。
 
 ニコラさんとポールさんには、ずっとガスケのそばにいてほしかったなぁ…。特にポールさんは、(RGで練習コートを教えてもらって握手したこともあるし…)ガスケのフィジカル面はもちろんのこと、メンタル面を支えていてくれたのが大きかったと思うので、とても残念。ナダルやジョコビッチのような、がっちりしたチームができあがるにはまだまだ時間がかかるようです。

 そう言っていても仕方がありません。
 2014年、新しいチーム・ガスケは、どんな活躍をしてくれるでしょうか?楽しみです!!
 
 
 そうそう、水を差すようですが…、11月の終わりにバルバドスで予定されていたエキジビションマッチ(マレー、デルポトロ、アルマグロが参加)は、ガスケがひじの故障のためキャンセルし、その替りの選手が見つからないとのことで中止になりました。でも、その週の月曜日にブルゲラ氏のテニスアカデミーで練習してたのよねぇ。大丈夫なのかしら…。

  

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